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集成材による木構造建築物の耐久性について

集成材による木構造建築物の耐久性について

2019年11月30日お知らせ

集成材の耐久性については、開発されて建築材として採用されるようになって、まだ100年も経っていないのでなんとも言えないところではあるが、ここでは、国立研究開発法人 森林総合研究所 複合材料研究領域 チーム長 宮武 敦さんの言を要約して掲載します。

集成材の製造と利用は、1930年代のアメリカで始まる。初期の集成材はカゼインを接着剤としたもので、当時の集成材を利用した建築物は2010年代でもウィスコンシン州の図書館などが残っていて現在も使用されている。日本では、1950年代に、ユリア樹脂接着剤を使った構造集成材でたてた体育館などは数多くある。現在のJAS規格では、上記のカゼイン、ユリア樹脂は、ホルムアルメヒドによるシックハウスの恐れ等により認められていない。現在のJAS規格で認められている接着剤を使い、基準を守って作った集成材であれば、一般的な使用環境なら6070年は当然で、それ以上もつだろうということ。個人的には、耐久性の高い接着剤を使っていれば100年以上もつのではないかと考えている。

・・ということで、世界最古の木構造建築物である我が国が誇る法隆寺の1400年の檜の無垢材の建築物と肩を並べるとは到底言い難いのではある。少し残念!だから、採用しない?する?

しかし、鋼構造の法定耐用年数は31年間に対して、木構造は15年間だよ!

この差、16年間分が損金処理できるかどうかは、事業施設としては大きいのではないでしょうか。